
古い座卓を再塗装して再生
渋谷区 H邸
お客様お手持ちの座卓を再塗装させていただきました。
お預かりした際、気になっていた天板のシミも、きれいに修復され、
塗装をし直すことできれいな姿によみがえりました。
こちらがお預かりした時の状態。
お客様が子どもの頃から家にあった座卓。
長い間大切に使われて、ご家族の思い出がたくさん詰まっています。
ご新築を機に、リペアのご相談を承りました。
天板には、コップを置いた跡が所々シミになってしまっています。
せっかくの機会なので、これはなんとかしたいところ・・!

まずは座卓をパーツごとにばらし、古い接着剤を剥がしていきます。
代替えがきかないものですので、私たちも緊張がはしります。
途中で壊すことのないように、慎重に作業を進めます。

パーツをはずしてみると、接合部分はこんな形で削られていることがわかりました。
釘は全く使われておらず、昔の職人さんの丁寧な仕事ぶりが伺えます。

続いて表面の古い塗装を剥がしていきます。
無垢の木で作られていましたので、塗装を剥がすため削り込んでいきます。
すると、オレンジ色のきれいな木肌が現れました。
天板部分の気になっていたシミは、この段階できれいになりました。ほっと一安心です。

再度元の形に組み直します。

そしてこちらが新しく塗装を施したもの。
きれいな飴色でまるで新品のよう!

接合部分も一度組み直したとは思えないほど、きっちり・ピッタリ。

家具の修復は、構造や塗装方法など、わからない部分もあり、すこしずつ慎重に作業を進めていきます。
お客様の思い出が詰まったたったひとつの家具ですので、作業の手にも緊張が走ります。

代々大切に使われてきた家具が、こうして美しく生まれ変わり、使い繋がれていくことは、
わたしたちにとってもほんとうに嬉しいものです。
ここからまた、たくさんのご家族の歴史が、たくさん刻まれていくことを願っています。